白根三山縦走(北岳・間ノ岳・農鳥岳・西農鳥岳)

白峰三山縦走 (1973.8.11〜13 自炊小屋泊まり) 友人と二人登山

 夏休み 友人2人と友人の車で南アルプスへ。 白峰三山、国内第2の高峰北岳・第3の高峰間ノ岳そして農鳥岳と3,000m峰の縦走。

1日目(8月11日)
山へ入るのは二人、一人は健康上の理由で車運転のみで河沿いの温泉宿泊。
夏休みのピーク時のため宿泊宿を探すのに手間取り、広河原へ着いたのは夕方の5時。
広河原小屋では宿泊場所がなく物置に泊めてもらう。 ビール・食料等がびっしり詰まった箱の隙間で夜を明かす。

2日目(8月12日)
身体を伸ばすことが出来ず殆ど眠れずに夜明けを迎え、5時少し前に出発。 大樺沢への登りを開始する。
大樺沢の大雪渓から朝日を浴びて立ち昇る水蒸気で少し靄っているがまずまずの晴天。

夏山シーズンのピーク、登山者は多かったが、早朝の山の空気の新鮮さに都会の喧騒を忘れさせてくれる。
大雪渓までの1時間ほどはヒンヤリと冷たい空気が漂う樹林の生い茂る沢の道。

そして視界が開けて大雪渓。この写真は、出発前に遥かにバットレスと大雪渓を遠望。

 

大雪渓の登りは気持ちが良い。汗を掻くも雪渓の冷たい空気がすぐに汗を吹き飛ばしてくれる。
右にバットレスを仰ぎ見ながら登りを楽しむ。 雪渓最上部から八本歯のコルまでは胸突き八丁の急登、難なくクリア。

登り始めてから4時間弱、コルのところで友人がバテる。吊尾根で30分待つ。
ザックを尾根に置きカメラのみで北岳山頂(3192m)へ。富士山に次ぐ国内第2の高峰。3000峰は初めて、感動。この上ない晴天、眺望は最高!

 

北岳頂上からの間ノ岳(3190m)、後方に塩見岳(3047m)。
間ノ岳は広大な山稜、山名がイマイチであまり有名ではないが奥穂高岳に次いで国内第4の高峰だったが、
計測し直して、奥穂高岳と同じ高さとなり、国内第3位となる。
南斜面に大井川源流を持っている。また塩見岳への分岐点ともなっている。

 

北岳からの仙丈岳(3033m)。遥か後方に 御嶽・乗鞍 北アルプス。

北岳稜線小屋付近で昼飯。バテ気味な友人のために休憩を多めに取る。昼過ぎに間ノ岳へ出発。
途中の中白峰岳から 左に甲斐駒 右に北岳。
真っ青な空のもと南アルプスの盟主と名峰の眺望に感動しきり。〜写真が古くなってイマイチ。
 

 

間ノ岳からの農鳥岳です。

 

間ノ岳の下りで友人が足を痛め 歩行の速度が極端に低下。ようやく宿泊地農鳥小屋に到着。
小屋は満員御礼の盛況。見知らぬ人との身体をくっつけての雑魚寝。
狭い小屋にすし詰め状態。暑くて下着だけで就寝。前夜の睡眠がゼロだったため、すし詰め状態でも熟睡。

3日目(8月13日)
翌朝も晴天。自炊食事後4時半に出発。西農鳥岳までは30分の登り。これは西農鳥岳(3051m)への登りからの農鳥岳(3021m)。

 

西農鳥岳から農鳥岳までは30分。
いづれの頂上からも南アルプスやその他の山々の眺望は素晴らしい。農鳥岳からの右に北岳、左に間ノ岳を望む。

 

農鳥岳頂上到着は6時少し前。友人の足の痛みは下りがきついので、これからの大下降を考えて30分ほどの休憩で下りに入る。

大門沢の下降点まで30分弱、下降点から発電所までガイドタイム6時間半の大下降。
足が痛くなくともこれだけ延々と続く下りでは足が笑うどころではない。
 友人からは 「自分はマイペースで何とか降りて行くから、先に降りて迎えの車を頼んでくれ」ということで彼を待たずに先行する。

大門沢小屋まで2時間弱(ガイドタイムは3時間半)で走るように下る。
下りはリズムをつけて膝を柔らかく保ち スキーでの下降と同じ要領で降りるのがコツ。
ただ 大門沢小屋からしばらく行くと河原道。真夏の陽射しのカンカン照りの中ところどころのアップダウンにややバテ気味。
3時間近くかけて昼頃にようやく登山口の発電所に到着。

 宿で待つ友人に車での迎えを頼むために発電所の施設に入れてもらって電話を借りて連絡する。
2時間ほど遅れて足を引きずりながら友人が無事到着。車も着いて ようやく宿へ。
やれやれ、今回のアクシデントを考えるとやはり単独行が良いかな と。

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